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言うまでもなく、弁護士は裁判・訴訟の専門家です。何か法的なトラブルが起きても、弁護士に依頼すればきっと適切に事件を解決してくれるはずです。
しかし、弁護士が行った訴訟はときに「自分の意思とは全く違う方向で解決されてしまった」「何の説明もなかった」と批判されることがあります。仮に自分自身が訴訟を遂行していたら、このような問題はほとんど起こらないでしょう。何事も最終的には自己責任ですので、悔いの残らない訴訟、自分で納得できる訴訟をしたいと考えるのでしたら、自分自身で訴訟を遂行するのも一つの選択肢です。
とは言え、自分一人で訴訟を遂行できる一般市民はそんなに多くありません。 自分で訴訟をやってみたいけど、書類の作り方や裁判の進め方に不安が残る・・・そんなとき、司法書士が書類作成を通じて本人による訴訟を支援いたします。
相手が争わないのであれば労せずして全面勝訴できますので、わざわざ弁護士を代理人に立てる必要はなくく、本人訴訟でも全く問題ありません。
例えば、借用証と借主の印鑑証明書が貸主の手元にあったとすれば、貸金返還請求訴訟における主要な証拠は揃っておりますので、借主がいくら「借りていない」と主張したところで、貸主が勝訴するのはほぼ確実です。このように、明確な証拠がある事案は本人訴訟に向いていると言えます。
法律的な解釈のみが争点である場合、審理はお互いの主張を書面でやり取りすることで進んでいきます。 法廷で難しい話をしなくても手続は進んでいきますし、書面の作成は司法書士が支援しますから、本人訴訟に向いている事案だと言うことができます。
ただし、司法書士が書類を作成するとは言え、あくまでも本人の主張が書面になるのですから、本人にもある法律の勉強をしていただく必要があります。
貸主が借主に貸金の返還を求めて提訴しても、借主が「借りていない」と主張したなら、貸主が「借主にお金を貸し渡した事実」を立証しなければなりません。
しかし、借用証等の書類の証拠(書証)が全くなければ、立証は当事者または関係者の証言に頼るしかありません。 つまり、民事訴訟法で言うところの「当事者尋問」「証人尋問」を行わなければならないということです。
こちらで立てる証人の尋問であれば、事前に打合せをし、その準備通りに答えてもらうことができますので、そんなに苦労はありません。問題は、相手方本人や相手方が立てた証人等、こちらの思い通りにならない人を対象に尋問を行う場合です。
経験豊富な弁護士ですら、こうした尋問は難しいと語るほどですから(「質問をしないことが最良の反対尋問だ」と言われることがあります)、一般の市民が有効な尋問を行うことは不可能に近いと言えるでしょう。したがいまして、明確な証拠がなく、相手方本人や相手が立てた証人の尋問が不可欠な事案は、経験豊富な弁護士に依頼したほうが無難です。
本人訴訟は、本人に法廷に出頭していただかなければなりません。 また、司法書士が本人訴訟を支援する場合、基本的には司法書士も法廷を傍聴します。 したがいまして、管轄裁判所が遠方だと2人分の交通費が必要となりますので、弁護士に依頼するよりも割高になってしまう可能性があります。
何回も遠方の裁判所に出頭するとなれば尚更です。 管轄裁判所が遠方の裁判所となる場合には、弁護士に任せ、弁護士に出頭してもらうほうが無難かと思います(もちろん、弁護士が高額な日当を要求するようであれば、話は別ですが)。
医療過誤訴訟、税務訴訟や特許訴訟などは高度な専門性が必要であり、取り扱える弁護士も限られています。 こうした訴訟は争点が複雑であり、立証にも高度な技術が必要となりますので、専門に扱っている弁護士に依頼すべきです。
ここまで本人訴訟に向く事案、本人訴訟に向かない事案を挙げましたが、あくまでも一般論ですので、それぞれの事案について判断は異なります。訴訟にかかる費用もそうですが、お話をうかがうまではどうなるか分かりませんので、まずはお気軽にお問い合わせください。