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訴訟等において債務名義を得た債権者が、債務者の所有する債権に対して差押えを行う場合、債務名義等を添えた債権差押命令申立書を地方裁判所に提出します。 この際、第三債務者(※)に対する陳述催告の申立ても同時に行っておくことが一般的です。これにより、当該債権執行手続においてどの程度の金額が回収できるかの目安が分かります。
※第三債務者・・・差押えの対象となる債権に関する債務者のことです。例えば、預金債権差押における銀行がこれに該当します。
債権差押命令申立てに理由があると認めた場合、裁判所は債権差押命令を発令します。この債権差押命令はまず先に第三債務者に対して送達され、次に債務者に対して送達されることが一般的です。 なお、第三債務者に債権差押命令が到着した時点で債権差押えの効力が生じることになります。
第三債務者に債権差押命令とともに陳述催告が届いた場合、第三債務者は、(1)債務者に対して負担する債務の額がいくらなのか、(2)抗弁事由が存在するのか、(3)債権者に対しする弁済に応じるつもりなのか、等を債権者に対して返答することになります。
例えば、預金口座を差し押さえた場合、第三債務者である銀行が、「債務者の預金額がいくらなのか、預金債権と相殺すべき貸付金債権があるのかどうか」等を債権者に対して返答します。これにより債権者は、当該債権執行手続によって回収できる金額を予想することができますので、これを基にその後取るべき手続の方針を決定します。
債権差押命令が債務者に到達してから1週間が経過した場合、債権者は第三債務者に対して差押えにかかる債権の取立てを直接行うことができます(取立権行使と呼ばれます)。第三債務者が銀行であれば、銀行は債権者に対して債務者の預金口座から引き出した金銭を交付することになります。
債権者が取立権を行使しても、第三債務者がこれに応じない可能性があります。この場合、債権者は第三債務者に対して民事訴訟を提起し(取立訴訟と呼ばれます)、今度は第三債務者から強制的に金銭を回収することになります。
債務者が倒産の危機にある場合など、同一の債権に対して複数の債権者から次々に差押えが入る場合があります。
例えば、50万円の預金債権に対して、債権者Aからの40万円の差押えと、債権者Bからの30万円の差押えが入るような場合です(差押えの競合)。この場合、第三債務者である銀行は、50万円を法務局に供託し(義務供託)、さらに供託した旨を裁判所に届け出なければなりません(事情届)。 裁判所は、第三債務者からの事情届を受け取った後、各債権者の債権額などに応じた配当を行うことになります。